2023年5月にリリースされ、ほどなくして日本にも展開されたUMIDIGIの格安スマートフォン【UMIDGI G3 Max】を入手しました。昨今、日本のキャリアにも端末を取り扱われている同中国のスマートフォンメーカーである「Xiaomi」や「OPPO」は、安い価格帯の新しいスマートフォンのスペックの進化が乏しいことで話題を集めています。価格を据え置いた状態で進化することが非常に難しい時代に、生き残るためにこの【UMIDIGI G3 Max】は様々な工夫を施している点が見受けられました。
Twitterでも情報発信をしています。ぜひフォローをお願いします。
⇩以前紹介した記事はこちら⇩
UMIDIGI G3 Max のスペック
機種名 | UMIDIGI G3 MAX |
カラー | ・プレミアムオレンジ ・ミッドナイトブルー ・アイスランドブル |
ストレージ | 128GB(UFS2.1) MicroSD 1TBまで対応 |
メモリ | 8GB(LPDDR4X) +6GB拡張可能 |
サイズ | 縦 :164mm 横 :75.89mm 厚さ:8.8mm 重量:192g |
ディスプレイ | パネルタイプ:TFT サイズ:6.6インチ 解像度:FHD+(2400 × 1080) 占有率:90% アスペクト比:20.06:9 輝度:nit リフレッシュレート:60Hz タッチサンプリングレート:180Hz |
プロセッサ | UNISOC T606 AnTuTu 約25万点 |
バッテリー | 5,150mAh 有線充電速度:10W |
カメラ | メインカメラ 50MP(f/1.8) 深度カメラ 2MP(f/2.4) フロントカメラ 8MP (f/2.2) |
生体認証 | 顔認証 側面指紋認証 |
対応バンド | 周波数帯域 【4G】 FDD-LTE: B1 /2 /3 /4 /5 /7 /8 /12 /17 /20 /28A /28B /66 TDD-LTE: B38 /40 /41 【3G】 WCDMA: B1 /2 /4 /5 /8 【2G】 GSM: B2 /B3 /B5 /B8 |
Wi-Fi | IEEE802.11 b/g/n/ac(2.4GHz / 5GHz) |
Bluetooth | 5.0 対応コーデック: |
位置情報 | |
オーディオ | 3.5mmイヤホンジャック |
センサー類 | 側面指紋センサー、近接センサー、 環境光センサー、Gセンサー、Eコンパス |
防水・防塵規格 | |
OS | Android13 |
その他 | FMラジオ |
UMIDIGI G3 Max は高級感を諦め軽量化に成功
開封・同梱品の紹介
本機の水色の箱に黒い文字でメーカー名及びシリーズ名が大きく記されているパッケージとなっています。シリーズすべてに使いまわすことができるデザインのため、コストダウンを図っていることが伺えます。
パッケージの背面には本機の簡単なスペックが記載されています。
内容物としてはスマートフォン本体と専用の透明TPUカバー、取扱説明書、充電器、充電ケーブルです。最低限でスマートな内容物であると言えます。
充電器のスペックは10W充電に対応しています。
本体外観の紹介
筆者は「アイスランドブルー」色を購入しました。デザインとしてはカメラを2個縦に配列しており、昨年ASUSよりリリースされている【ZenFone9】のような見た目をしています。
背面の素材はフェイクレザーを採用しています。非常に繊細で爪を立ててしまったらすぐ傷ついてしまうような見た目をしています。そして側面の素材は金属で設計されています。正直を言うと、本体の質は良いのですが、UMIDIGIの強みの一つであった「高級感」はこの端末にはありません。
カバー必須です。
アウトカメラは2眼構成で、メインカメラのスペックである「50MP AI CAMERA」の文字がレンズと並んで印字されています。
上部側面には3.5mmイヤホンジャックとマイク穴。
下部側面にはスピーカー、USB Cの充電口、マイク穴。
背面向かって右側にはSIMトレー。
そして左側には音量ボタンと指紋認証兼電源ボタンを備えます。
UMIDIGI ではおなじみであったカスタムショートカットキーが廃止されました。
保護フィルムは初期装備
本機は購入した時点でセンサー部やインカメラ部を切り取られた画面保護フィルムがしっかりと張り付けられた状態となっています。厚みがあって保護能力が高いフィルムですが滑りが悪く指紋が乗りやすい仕様です。頻繁にスマートフォンを触る人は張り替えることを推奨します。
付属カバーはカメラユニットをしっかりと保護
また、専用のTPUカバーが付属されていているため、別途アクセサリーを購入する必要はありません。カバーについては非常に透明度が高く、カメラもしっかりと保護できる設計となっています。
本体重量は約193gと軽量設計
本機は193gと一般的な重量です。公式では192gと発表していますが、画面保護フィルムを張り付けた状態での計測でしたので、公称値と同じ結果であったと言えるでしょう。UMIDIGIといえば従来の機種では背面がガラスで高級感がある端末デザインの代わりに非常に重い重量であることで有名でしたが、前シリーズの【UMIDIGI A13シリーズ】からガラスの採用を見送り、今回もフェイクレザー背面を採用したことで200gを切る重量の端末を実現しました。
付属されているカバーを装着した状態で計測すると214gです。
UMIDIGI G3 Max のシステム容量は超軽量
プリインストールアプリはほぼGoogle系のみ
初期状態でインストールされているアプリは少なく、そのほとんどがGoogle系のアプリでした。逆を言うとUMIDIGIオリジナルのアプリがFMラジオくらいとなっています。
ストレージ容量は128GB中の117GBが使用可能
Xiaomiなどのスマートフォンでは初期アプリやシステムだけで20GB以上のストレージ容量を圧迫していますが、UMIDIGIはシンプルなOSと少ない初期アプリのおかげで初期状態における使用中のストレージ容量は11GBのみと非常に少ない状態となっています。
さらにmicroSDカードを使用すれば1TBまでの容量を追加することができます。
UMIDIGI G3 Max は6.6インチTFTディスプレイを採用
画面解像度はFHD+と必要十分
下ベゼルが太く、雫型のノッチが非常に古いスマートフォンを連想させてしまいますが、解像度はFHD+と高く満足度の高いディスプレイを搭載しています。液晶タイプが「TFT」となっており、一般的な「IPS」よりコストカットしている部分ではありますが、見た目は鮮やかで視認性も悪くなく価格相応と言えるでしょう。
まあまあ明るい画面輝度
輝度に関するスペックは非公表のようですが、太陽の下でも画面を視認できる程度の輝度は備えています。
画面リフレッシュレートは60Hzのみ
本機の画面のリフレッシュレートは60Hzのみです。
UMIDIGI G3 Max はSNS閲覧や動画視聴には十分な処理性能を備える
AnTuTuベンチマークテスト(V10 lite)の結果
SoCに「UNISOC T606」を搭載しているこの端末は、AnTuTuベンチマークテストVersion10.0.1(lite版)にて約25万点を記録します。現在ではローエンド帯のスマートフォンに属する点数となりますが、WebやSNSの閲覧や動画視聴では力強い処理性能を発揮し、快適な操作感を体験することができます。また、原神などのような3Dグラフィックを用いたゲームでは性能不足であることは否めませんが、軽いゲームアプリ等は正常に動作します。
【参考】AnTuTuベンチマークVer.9によるスコア記録
機種名 | 得点 | SoC |
Google Pixel 7 | 814,420 | G Tensor G2 |
Xiaomi Mi11 Ultra | 775,320 | SDM 888 |
Google Pixel 6 | 704,880 | G Tensor |
Redmi K40 / POCO F3 | 686,792 | SDM 870 |
POCO X3 Pro | 547,118 | SDM 860 |
HONOR 50 | 515,059 | SDM 778G |
Redmi Note 12 Pro | 424,516 | MT D1080 |
OPPO Reno5 A | 398,362 | SDM 765G |
OPPO Reno7 A | 381,145 | SDM 695 |
Blackview BV8800 | 300,343 | MT HG96 |
Redmi Note 11 | 253,847 | SDM 680 |
Redmi 10 | 209,927 | MT HG88 |
Blackview A100 | 209,132 | MT HP70 |
UMIDIGI A13 Pro | 201,896 | UN T610 |
Redmi 9T | 192,172 | SDM 662 |
UMIDIGI A11 Pro Max | 191,795 | MT HG80 |
UMIDIGI A13S | 152,958 | UN T310 |
OPPO A77 | 117,987 | MT HG35 |
UMIDIGI A11 | 108,026 | MT HG25 |
ちなみにAnTuTu Ver.10通常版では約22.4万点でした。
ツイッターの挙動をチェック
多くの人が良く使うSNSアプリ「ツイッター」の挙動はについては、アプリの立ち上がりから画像表示、そしてスクロールすべての動作でスムーズであることが確認できます。
設定でRAM容量を追加可能
android12以降では、本体ストレージをRAM容量として活用をすることができる機能が標準搭載されており、本機では最大で6GB拡張することが可能となります。これによりRAM容量は合計で14GBとなり、多くのアプリを動かす際や重いアプリを使用するときに非常に有効となります。
RAM容量は拡張込みだとまるでハイエンドスマートフォン並みの容量をとなります。
UMIDIGI G3 Max の低消費電力性能は優秀
バッテリー容量5,150mAhで長時間駆動を実現
バッテリーテストは「PCMark for Android」にて、画面リフレッシュレート60Hz、輝度音量共に50%固定して実施しました。その結果、バッテリー残量100%から20%になるまでに15時間29分を要しました。つまり0%になるまで使用を続けた場合は約19時間21分かかる計算となります。システムがシンプルでスピーカーが一つしかないことが省電力性能にとっては良い方向に働き、長い駆動時間を実現しました。
機種名 | 記録時間 | バッテリー容量 |
UMIDIGI A11 Pro Max | 23時間17分 | 5,150mAh |
UMIDIGI A11 | 23時間05分 | 5,150mAh |
Blackview BL8800 | 22時間09分 | 8,380mAh |
Redmi Note 11 | 19時間50分 | 5,000mAh |
Blackview BV8800 | 19時間16分 | 8,380mAh |
UMIDIGI A13S | 16時間15分 | 5,150mAh |
Redmi K40 / POCO F3 | 16時間10分 | 4,520mAh |
POCO X3 Pro | 16時間10分 | 5,160mAh |
Google Pixel 6 | 15時間53分 | 4,614mAh |
UMIDIGI A13 Pro | 14時間57分 | 5,150mAh |
Google Pixel 7 | 14時間00分 | 4,355mAh |
Redmi Note 12 Pro | 14時間52分 | 5,000mAh |
HONOR 50 | 13時間29分 | 4,300mAh |
Redmi 10 | 13時間04分 | 5,000mAh |
Blackview A100 | 8時間41分 | 4,680mAh |
充電速度は10Wと超低速
本機は僅か10Wの充電速度にしか対応していません。充電速度が遅いことについてはUMIDIGI製品全体として言えることですが、コストアップにつながってしまう部分なのでしょうがないと思うようにしましょう。
UMIDIGI G3 Max はシングルスピーカーながら悪くはない音質
本機スピーカーを使った動画鑑賞も快適
本機はシングルスピーカーとなるためステレオ音声での音楽鑑賞等は不可能ですが、音質については本体の価格を考えれば良い為、本機スピーカーを使用した動画鑑賞でもストレスなく視聴することができると言えます。
もちろん決して「良い」わけではないので、ご注意ください。
3.5mmイヤホンジャックを搭載
本機の上部には、現代では珍しい3.5mmイヤホンジャックを備えます。
UMIDIGI G3 Max は感度の良い側面指紋認証に対応
ロック解除には顔認証及び側面指紋認証に対応しています。どちらも爆速の認証をしてくれるので、1テンポも遅れることなくホーム画面へ切り替わります。
UMIDIGI G3 Max はUMIDIGI史上最高の写真性能を備える
メインカメラ(50MP) イメージセンサー:Samsung ISOCELL JN1
オート撮影
本機のアウトカメラは2眼構成ですが、一つは深度測定用のため実質シングルカメラとなります。そのイメージセンサーには非常に高コスパで評判の良いの「Samsung ISOCELL JN1」を搭載しています。最大で50MPの高解像度の撮影が可能で、とても自然な色合いの写真を撮影することができます。ただし、標準のカメラアプリは8割英語となるためとても不親切に感じます。また、今後修正されると思いますが通常撮影モードではウォーターマークがバグっています。
今までのUMIDIGIのスマートフォンの中では断トツにきれいな写真が撮影できるスマートフォンです!
ズーム性能(デジタルズーム)
望遠性能としては画像をただ引き伸ばしただけのデジタルズームとなりますが、最大で10倍までのズーム撮影が可能です。10倍で撮影した写真はは実用的ではないくらい粗い写真となりますが、2倍程度までならきれいな写真が撮影できていると言えるでしょう。
夜景モード
イメージセンサーが評判の良いの「Samsung ISOCELL JN1」とはいえ、非常にサイズの小さいセンサーのため暗所は弱い傾向にあります。夜景モードをもってしても僅かに明るくなる程度できれいな写真とはなりません。
暗い写真は苦手で cry
ポートレードモード
ポートレートモードのボケ感は弱め。強過ぎると不自然になるため、ちょうどよいボケ感です。
HDR性能
HDRモードもオートで設定することができるため、必要なシーンでは自動でHDRが機能し明るい写真を撮影することができます。
50MPモード
50MPのモードを使用するとHDRは効かなくなり少しだけ画角が広くなりました。また容量を20MB程度使用するため、シーンを選んで活用するようにしましょう。
この他にもタイムラプスとスローモーション撮影に対応しています。
UMIDIGI G3 Max の動画性能はイマイチでとても使えない
写真性能はUMIDIGI過去一と思える結果となりましたが、動画については一切満足することができませんでした。手振れ補正機能があるのですが、完全な補正とは言えないうえフレームレートが落ちてカクカクな動画となってしまいました。また、手振れ補正をオフにするとしっかりと30fps出るのですが、歩きながらの撮影は手振れで見ていられない動画になります。
UMIDIGI G3 Max の対応バンド及びVoLTE状況
nanoSIMカードを2枚を使用可能、マイクロSDスロットもあり
中国製スマートフォンでは一般的となりますが、2枚の物理SIMカードを入れることができる仕様となっています。また、残念ながらeSIMには非対応です。また、microSDは1TBまで対応ですが、SIM2との共存は不可能です。
バンド18,19には非対応
【4G】
FDD-LTE: B1 /2 /3 /4 /5 /7 /8 /12 /17 /20 /28A /28B /66
TDD-LTE: B38 /40 /41
【3G】
WCDMA: B1 /2 /4 /5 /8
【2G】
GSM: B2 /B3 /B5 /B8
今までのUMIDIGIではとても広い対応バンドが売りではあったのですが、本機はバンド18及び19に非対応となりました。au・docomo・rakutenを使用する場合は郊外で電波を拾わなくなる可能性があります。
softbank系のSIMで運用しましょう!
技適はしっかりと対応
日本のアマゾンで展開されているため、技適にしっかりと対応しています。
VoLTEはごにょごにょすることで解放可能
UNISOCのSoCを搭載していることもあり、初期状態ではVoLTEには対応されていません。解放するためには下記の操作が必要です。
・標準電話アプリで「*#*#83781#*#*」を入力。
・TELEPHONYタブの「VoLTE/VoWIFI Setting」をタップ。
・「Volte Enable」と「VoLte WhiteList Enable」をオンに変更。
・再起動。
この操作は自己責任でお願いします。
UMIDIGI G3 Max は防水防塵機能に非対応
本機は防水防塵規格はありません。背面の素材からも水に強いとは思われないため、濡れないように十分注意して使用するように心がけましょう。
UMIDIGI G3 Max はおサイフケータイに非対応
本機は非接触ICカード技術方式FeliCaが非搭載であり、「おサイフケータイ」に対応していません。
UMIDIGI G3 Max の価格
Amazon定価
⇒ 21,900円
アリエクスプレスセール価格(参考)
⇒ 119.99ドル(約17,019円)
まとめ
・軽量化に成功したおしゃれな筐体デザイン
・圧迫されていない初期ストレージ容量
・サクサク動く力強い処理能力
・ハイエンド級の14GBメモリ容量
・鮮明な写真の撮れるアウトカメラ
・失われた高級感
・失われたグローバルバンド
・退化したディスプレイ
・進化しない充電速度
・使い物にならない動画性能
近年の物価上昇や為替の影響ですべてのメーカーのミドルレンジ以下のスマートフォンの成長が止まっている状況で、この【UMDIGI G3 Max】も同様に過去の機種と比較しても明らかに退化している点が多く見受けられました。具体的に言うとカメラの数やSoCのMediaTekからUNISOCへの鞍替え、TFT液晶の採用などの点でコストカットをしていることが明確です。他社のスマートフォンで言うと「Redmi 12C」や「OPPO Reno9 A」で同じように退化を感じる点が多くあり、安い価格帯のスマートフォンは全体的に性能が頭打ちとなっていることが否めません。本機が頑張っている点を挙げるとすると14GBのメモリ容量でサクサクとなった操作感とメインカメラの写真性能くらいなのですが、多くの部分でコストカットという工夫を施しこの製品を作り上げたという点は評価できるのではないでしょうか。
2023年5月にリリースされ、ほどなくして日本にも展開されたUMIDIGIの格安スマートフォン【UMIDGI G3 Max】を入手しました。昨今、日本のキャリアにも端末を取り扱われている同中国のスマートフォンメーカーである「Xiaomi」や「OPPO」は、安い価格帯の新しいスマートフォンのスペックの進化が乏しいことで話題を集めています。価格を据え置いた状態で進化することが非常に難しい時代に、生き残るためにこの【UMIDIGI G3 Max】は様々な工夫を施している点が見受けられました。
Twitterでも情報発信をしています。ぜひフォローをお願いします。
⇩以前紹介した記事はこちら⇩
UMIDIGI G3 Max のスペック
機種名 | UMIDIGI G3 MAX |
カラー | ・プレミアムオレンジ ・ミッドナイトブルー ・アイスランドブル |
ストレージ | 128GB(UFS2.1) MicroSD 1TBまで対応 |
メモリ | 8GB(LPDDR4X) +6GB拡張可能 |
サイズ | 縦 :164mm 横 :75.89mm 厚さ:8.8mm 重量:192g |
ディスプレイ | パネルタイプ:TFT サイズ:6.6インチ 解像度:FHD+(2400 × 1080) 占有率:90% アスペクト比:20.06:9 輝度:nit リフレッシュレート:60Hz タッチサンプリングレート:180Hz |
プロセッサ | UNISOC T606 AnTuTu 約25万点 |
バッテリー | 5,150mAh 有線充電速度:10W |
カメラ | メインカメラ 50MP(f/1.8) 深度カメラ 2MP(f/2.4) フロントカメラ 8MP (f/2.2) |
生体認証 | 顔認証 側面指紋認証 |
対応バンド | 周波数帯域 【4G】 FDD-LTE: B1 /2 /3 /4 /5 /7 /8 /12 /17 /20 /28A /28B /66 TDD-LTE: B38 /40 /41 【3G】 WCDMA: B1 /2 /4 /5 /8 【2G】 GSM: B2 /B3 /B5 /B8 |
Wi-Fi | IEEE802.11 b/g/n/ac(2.4GHz / 5GHz) |
Bluetooth | 5.0 対応コーデック: |
位置情報 | |
オーディオ | 3.5mmイヤホンジャック |
センサー類 | 側面指紋センサー、近接センサー、 環境光センサー、Gセンサー、Eコンパス |
防水・防塵規格 | |
OS | Android13 |
その他 | FMラジオ |
UMIDIGI G3 Max は高級感を諦め軽量化に成功
開封・同梱品の紹介
本機の水色の箱に黒い文字でメーカー名及びシリーズ名が大きく記されているパッケージとなっています。シリーズすべてに使いまわすことができるデザインのため、コストダウンを図っていることが伺えます。
パッケージの背面には本機の簡単なスペックが記載されています。
内容物としてはスマートフォン本体と専用の透明TPUカバー、取扱説明書、充電器、充電ケーブルです。最低限でスマートな内容物であると言えます。
充電器のスペックは10W充電に対応しています。
本体外観の紹介
筆者は「アイスランドブルー」色を購入しました。デザインとしてはカメラを2個縦に配列しており、昨年ASUSよりリリースされている【ZenFone9】のような見た目をしています。
背面の素材はフェイクレザーを採用しています。非常に繊細で爪を立ててしまったらすぐ傷ついてしまうような見た目をしています。そして側面の素材は金属で設計されています。正直を言うと、本体の質は良いのですが、UMIDIGIの強みの一つであった「高級感」はこの端末にはありません。
カバー必須です。
アウトカメラは2眼構成で、メインカメラのスペックである「50MP AI CAMERA」の文字がレンズと並んで印字されています。
上部側面には3.5mmイヤホンジャックとマイク穴。
下部側面にはスピーカー、USB Cの充電口、マイク穴。
背面向かって右側にはSIMトレー。
そして左側には音量ボタンと指紋認証兼電源ボタンを備えます。
UMIDIGI ではおなじみであったカスタムショートカットキーが廃止されました。
保護フィルムは初期装備
本機は購入した時点でセンサー部やインカメラ部を切り取られた画面保護フィルムがしっかりと張り付けられた状態となっています。厚みがあって保護能力が高いフィルムですが滑りが悪く指紋が乗りやすい仕様です。頻繁にスマートフォンを触る人は張り替えることを推奨します。
付属カバーはカメラユニットをしっかりと保護
また、専用のTPUカバーが付属されていているため、別途アクセサリーを購入する必要はありません。カバーについては非常に透明度が高く、カメラもしっかりと保護できる設計となっています。
本体重量は約193gと軽量設計
本機は193gと一般的な重量です。公式では192gと発表していますが、画面保護フィルムを張り付けた状態での計測でしたので、公称値と同じ結果であったと言えるでしょう。UMIDIGIといえば従来の機種では背面がガラスで高級感がある端末デザインの代わりに非常に重い重量であることで有名でしたが、前シリーズの【UMIDIGI A13シリーズ】からガラスの採用を見送り、今回もフェイクレザー背面を採用したことで200gを切る重量の端末を実現しました。
付属されているカバーを装着した状態で計測すると214gです。
UMIDIGI G3 Max のシステム容量は超軽量
プリインストールアプリはほぼGoogle系のみ
初期状態でインストールされているアプリは少なく、そのほとんどがGoogle系のアプリでした。逆を言うとUMIDIGIオリジナルのアプリがFMラジオくらいとなっています。
ストレージ容量は128GB中の117GBが使用可能
Xiaomiなどのスマートフォンでは初期アプリやシステムだけで20GB以上のストレージ容量を圧迫していますが、UMIDIGIはシンプルなOSと少ない初期アプリのおかげで初期状態における使用中のストレージ容量は11GBのみと非常に少ない状態となっています。
さらにmicroSDカードを使用すれば1TBまでの容量を追加することができます。
UMIDIGI G3 Max は6.6インチTFTディスプレイを採用
画面解像度はFHD+と必要十分
下ベゼルが太く、雫型のノッチが非常に古いスマートフォンを連想させてしまいますが、解像度はFHD+と高く満足度の高いディスプレイを搭載しています。液晶タイプが「TFT」となっており、一般的な「IPS」よりコストカットしている部分ではありますが、見た目は鮮やかで視認性も悪くなく価格相応と言えるでしょう。
まあまあ明るい画面輝度
輝度に関するスペックは非公表のようですが、太陽の下でも画面を視認できる程度の輝度は備えています。
画面リフレッシュレートは60Hzのみ
本機の画面のリフレッシュレートは60Hzのみです。
UMIDIGI G3 Max はSNS閲覧や動画視聴には十分な処理性能を備える
AnTuTuベンチマークテスト(V10 lite)の結果
SoCに「UNISOC T606」を搭載しているこの端末は、AnTuTuベンチマークテストVersion10.0.1(lite版)にて約25万点を記録します。現在ではローエンド帯のスマートフォンに属する点数となりますが、WebやSNSの閲覧や動画視聴では力強い処理性能を発揮し、快適な操作感を体験することができます。また、原神などのような3Dグラフィックを用いたゲームでは性能不足であることは否めませんが、軽いゲームアプリ等は正常に動作します。
【参考】AnTuTuベンチマークVer.9によるスコア記録
機種名 | 得点 | SoC |
Google Pixel 7 | 814,420 | G Tensor G2 |
Xiaomi Mi11 Ultra | 775,320 | SDM 888 |
Google Pixel 6 | 704,880 | G Tensor |
Redmi K40 / POCO F3 | 686,792 | SDM 870 |
POCO X3 Pro | 547,118 | SDM 860 |
HONOR 50 | 515,059 | SDM 778G |
Redmi Note 12 Pro | 424,516 | MT D1080 |
OPPO Reno5 A | 398,362 | SDM 765G |
OPPO Reno7 A | 381,145 | SDM 695 |
Blackview BV8800 | 300,343 | MT HG96 |
Redmi Note 11 | 253,847 | SDM 680 |
Redmi 10 | 209,927 | MT HG88 |
Blackview A100 | 209,132 | MT HP70 |
UMIDIGI A13 Pro | 201,896 | UN T610 |
Redmi 9T | 192,172 | SDM 662 |
UMIDIGI A11 Pro Max | 191,795 | MT HG80 |
UMIDIGI A13S | 152,958 | UN T310 |
OPPO A77 | 117,987 | MT HG35 |
UMIDIGI A11 | 108,026 | MT HG25 |
ちなみにAnTuTu Ver.10通常版では約22.4万点でした。
ツイッターの挙動をチェック
多くの人が良く使うSNSアプリ「ツイッター」の挙動はについては、アプリの立ち上がりから画像表示、そしてスクロールすべての動作でスムーズであることが確認できます。
設定でRAM容量を追加可能
android12以降では、本体ストレージをRAM容量として活用をすることができる機能が標準搭載されており、本機では最大で6GB拡張することが可能となります。これによりRAM容量は合計で14GBとなり、多くのアプリを動かす際や重いアプリを使用するときに非常に有効となります。
RAM容量は拡張込みだとまるでハイエンドスマートフォン並みの容量をとなります。
UMIDIGI G3 Max の低消費電力性能は優秀
バッテリー容量5,150mAhで長時間駆動を実現
バッテリーテストは「PCMark for Android」にて、画面リフレッシュレート60Hz、輝度音量共に50%固定して実施しました。その結果、バッテリー残量100%から20%になるまでに15時間29分を要しました。つまり0%になるまで使用を続けた場合は約19時間21分かかる計算となります。システムがシンプルでスピーカーが一つしかないことが省電力性能にとっては良い方向に働き、長い駆動時間を実現しました。
機種名 | 記録時間 | バッテリー容量 |
UMIDIGI A11 Pro Max | 23時間17分 | 5,150mAh |
UMIDIGI A11 | 23時間05分 | 5,150mAh |
Blackview BL8800 | 22時間09分 | 8,380mAh |
Redmi Note 11 | 19時間50分 | 5,000mAh |
Blackview BV8800 | 19時間16分 | 8,380mAh |
UMIDIGI A13S | 16時間15分 | 5,150mAh |
Redmi K40 / POCO F3 | 16時間10分 | 4,520mAh |
POCO X3 Pro | 16時間10分 | 5,160mAh |
Google Pixel 6 | 15時間53分 | 4,614mAh |
UMIDIGI A13 Pro | 14時間57分 | 5,150mAh |
Google Pixel 7 | 14時間00分 | 4,355mAh |
Redmi Note 12 Pro | 14時間52分 | 5,000mAh |
HONOR 50 | 13時間29分 | 4,300mAh |
Redmi 10 | 13時間04分 | 5,000mAh |
Blackview A100 | 8時間41分 | 4,680mAh |
充電速度は10Wと超低速
本機は僅か10Wの充電速度にしか対応していません。充電速度が遅いことについてはUMIDIGI製品全体として言えることですが、コストアップにつながってしまう部分なのでしょうがないと思うようにしましょう。
UMIDIGI G3 Max はシングルスピーカーながら悪くはない音質
本機スピーカーを使った動画鑑賞も快適
本機はシングルスピーカーとなるためステレオ音声での音楽鑑賞等は不可能ですが、音質については本体の価格を考えれば良い為、本機スピーカーを使用した動画鑑賞でもストレスなく視聴することができると言えます。
もちろん決して「良い」わけではないので、ご注意ください。
3.5mmイヤホンジャックを搭載
本機の上部には、現代では珍しい3.5mmイヤホンジャックを備えます。
UMIDIGI G3 Max は感度の良い側面指紋認証に対応
ロック解除には顔認証及び側面指紋認証に対応しています。どちらも爆速の認証をしてくれるので、1テンポも遅れることなくホーム画面へ切り替わります。
UMIDIGI G3 Max はUMIDIGI史上最高の写真性能を備える
メインカメラ(50MP) イメージセンサー:Samsung ISOCELL JN1
オート撮影
本機のアウトカメラは2眼構成ですが、一つは深度測定用のため実質シングルカメラとなります。そのイメージセンサーには非常に高コスパで評判の良いの「Samsung ISOCELL JN1」を搭載しています。最大で50MPの高解像度の撮影が可能で、とても自然な色合いの写真を撮影することができます。ただし、標準のカメラアプリは8割英語となるためとても不親切に感じます。また、今後修正されると思いますが通常撮影モードではウォーターマークがバグっています。
今までのUMIDIGIのスマートフォンの中では断トツにきれいな写真が撮影できるスマートフォンです!
ズーム性能(デジタルズーム)
望遠性能としては画像をただ引き伸ばしただけのデジタルズームとなりますが、最大で10倍までのズーム撮影が可能です。10倍で撮影した写真はは実用的ではないくらい粗い写真となりますが、2倍程度までならきれいな写真が撮影できていると言えるでしょう。
夜景モード
イメージセンサーが評判の良いの「Samsung ISOCELL JN1」とはいえ、非常にサイズの小さいセンサーのため暗所は弱い傾向にあります。夜景モードをもってしても僅かに明るくなる程度できれいな写真とはなりません。
暗い写真は苦手で cry
ポートレードモード
ポートレートモードのボケ感は弱め。強過ぎると不自然になるため、ちょうどよいボケ感です。
HDR性能
HDRモードもオートで設定することができるため、必要なシーンでは自動でHDRが機能し明るい写真を撮影することができます。
50MPモード
50MPのモードを使用するとHDRは効かなくなり少しだけ画角が広くなりました。また容量を20MB程度使用するため、シーンを選んで活用するようにしましょう。
この他にもタイムラプスとスローモーション撮影に対応しています。
UMIDIGI G3 Max の動画性能はイマイチでとても使えない
写真性能はUMIDIGI過去一と思える結果となりましたが、動画については一切満足することができませんでした。手振れ補正機能があるのですが、完全な補正とは言えないうえフレームレートが落ちてカクカクな動画となってしまいました。また、手振れ補正をオフにするとしっかりと30fps出るのですが、歩きながらの撮影は手振れで見ていられない動画になります。
UMIDIGI G3 Max の対応バンド及びVoLTE状況
nanoSIMカードを2枚を使用可能、マイクロSDスロットもあり
中国製スマートフォンでは一般的となりますが、2枚の物理SIMカードを入れることができる仕様となっています。また、残念ながらeSIMには非対応です。また、microSDは1TBまで対応ですが、SIM2との共存は不可能です。
バンド18,19には非対応
【4G】
FDD-LTE: B1 /2 /3 /4 /5 /7 /8 /12 /17 /20 /28A /28B /66
TDD-LTE: B38 /40 /41
【3G】
WCDMA: B1 /2 /4 /5 /8
【2G】
GSM: B2 /B3 /B5 /B8
今までのUMIDIGIではとても広い対応バンドが売りではあったのですが、本機はバンド18及び19に非対応となりました。au・docomo・rakutenを使用する場合は郊外で電波を拾わなくなる可能性があります。
softbank系のSIMで運用しましょう!
技適はしっかりと対応
日本のアマゾンで展開されているため、技適にしっかりと対応しています。
VoLTEはごにょごにょすることで解放可能
UNISOCのSoCを搭載していることもあり、初期状態ではVoLTEには対応されていません。解放するためには下記の操作が必要です。
・標準電話アプリで「*#*#83781#*#*」を入力。
・TELEPHONYタブの「VoLTE/VoWIFI Setting」をタップ。
・「Volte Enable」と「VoLte WhiteList Enable」をオンに変更。
・再起動。
この操作は自己責任でお願いします。
UMIDIGI G3 Max は防水防塵機能に非対応
本機は防水防塵規格はありません。背面の素材からも水に強いとは思われないため、濡れないように十分注意して使用するように心がけましょう。
UMIDIGI G3 Max はおサイフケータイに非対応
本機は非接触ICカード技術方式FeliCaが非搭載であり、「おサイフケータイ」に対応していません。
UMIDIGI G3 Max の価格
Amazon定価
⇒ 21,900円
アリエクスプレスセール価格(参考)
⇒ 119.99ドル(約17,019円)
まとめ
・軽量化に成功したおしゃれな筐体デザイン
・圧迫されていない初期ストレージ容量
・サクサク動く力強い処理能力
・ハイエンド級の14GBメモリ容量
・鮮明な写真の撮れるアウトカメラ
・失われた高級感
・失われたグローバルバンド
・退化したディスプレイ
・進化しない充電速度
・使い物にならない動画性能
近年の物価上昇や為替の影響ですべてのメーカーのミドルレンジ以下のスマートフォンの成長が止まっている状況で、この【UMDIGI G3 Max】も同様に過去の機種と比較しても明らかに退化している点が多く見受けられました。具体的に言うとカメラの数やSoCのMediaTekからUNISOCへの鞍替え、TFT液晶の採用などの点でコストカットをしていることが明確です。他社のスマートフォンで言うと「Redmi 12C」や「OPPO Reno9 A」で同じように退化を感じる点が多くあり、安い価格帯のスマートフォンは全体的に性能が頭打ちとなっていることが否めません。本機が頑張っている点を挙げるとすると14GBのメモリ容量でサクサクとなった操作感とメインカメラの写真性能くらいなのですが、多くの部分でコストカットという工夫を施しこの製品を作り上げたという点は評価できるのではないでしょうか。