先日レビューしたUMIDIGI(ユミディジ)の新機種【UMIDIGI A13 Pro】と同日に発売された同シリーズ廉価モデルの【UMIDIGI A13S】は、すでに日本アマゾンで取り扱いがあり技適にも対応しているローエンドスマートフォンです。今までのUMIDIGIのローエンド端末といえば、お世辞にも「性能が高くコスパが良い」とは言えなかった機種が多く、使用していてもストレスがたまることが多くありました。しかし、今回のA13シリーズ最安のこの【UMIDIGI A13S】は今までのイメージを払拭し、性能面でかなり進化しているスマートフォンに仕上がっています。この記事では進化した部分を具体的に、また【UMIDIGI A13 Pro】との違いについて解説をしていきたいと思います。
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UMIDIGI A13S のスペック
機種名 | UMIDIGI A13S |
カラー | ・ギャラクシーブルー ・サングローゴールド ・スターリーブラック |
ストレージ | 32GB / 64GB 最大256GBまでmicroSDカード対応 |
メモリ | 4GB |
サイズ | 高さ:168.0mm 幅 :75.68mm 厚さ:8.7mm 重量:200g |
ディスプレイ | 6.7インチ 液晶 アスペクト比 20.6:9 HDディスプレイ(1650 x 720) リフレッシュレート 60Hz |
プロセッサ | UNISOC T310 |
バッテリー | 5,150mAh 充電速度:10W Type-C |
カメラ | メインカメラ 16MP (f/2.2) 動画1080p30fps 超広角カメラ 8MP (Fov 120 ° f/2.2) フロントカメラ 8MP (F2.2) 動画1080p30fps |
セキュリティ | 顔認証 |
対応バンド | デュアルSIM 4G ※2枚目のSIMはSDカードと排他的利用 4G:FDD-LTE: B1 /2/3/4/5/7/8/12/13/17/18/19/ 20/26/28A/28B/66 TDD-LTE: B34/38/39/40/41 3G:WCDMA: B1/2/4/5/6/8 2G:GSM: B2 / B3 / B5 / B8 |
Wi-Fi | 2.4GHz/5GHz、ieee802.11 a/b/g/n/ac |
Bluetooth | 5.0 |
ナビゲーション | GPS、Glonass、Galileo、Beidou |
センサー | 近接センサー、環境光センサー、 加速度センサー、電子コンパス |
防水規格 | なし |
OS | Android 11 |
その他 | 3.5mmオーディオジャック カスタムショートカットキー AGマットガラス+メタルフレーム FMラジオ 技適認証済み |
⇩過去に【UMIDIGI A13S】について取り扱った記事はこちら⇩
UMIDIGI A13S のボディは価格以上の質感
開封・梱包品の紹介
パッケージはUMIDIGIは昨年以降発売された機種は全て同じ箱を採用しています。新しい箱をデザインする手間や製造の為の版代が不要となりコストダウンを実現しています。
UMIDIGIの最大の魅力はその「安さ」です。パッケージに拘り製品価格が高騰したらファンは離れてしまうでしょう。このようなパッケージデザインの統一は業界を生き抜くための企業努力であり賢明な判断であると言えます。
内容物はスマートフォン本体と専用のスマホカバー、10WのACアダプター、タイプA toCのUSBケーブル、SIMピン、ユーザーガイドとなっています
本体外観の紹介
今回筆者はギャラクシーブルーを購入しました。表面はさらさらしていてとても手触りが良いです。また色も非常に綺麗でさすがUMIDIGIと思わせるようなデザイン。背面はAGガラス、側面はメタル素材となっているようですが少しだけプラスティック感があります。しかし質感としては安っぽさは感じず上質な印象です。
従来の【UMIDIGI Aシリーズ】はガラス背面のメタルフレームでただ高級感を演出しているだけでしたが、今作では素材を変え上品さと軽さを優先しているようです。
直近のスマートフォンデザインのトレンドとしてはカメラユニットの巨大化がありますが、【UMIDIGI A13S】のカメラユニットはシンプルにコンパクトにまとまっています。
流行りを盛り込みまくるUMIDIGIとしては珍しい選択ではないでしょうか。
本体上部は3.5mmイヤホンジャックとマイクがあります。
本体下部はスピーカーとType-CのUSBポートとマイク。
背面向かって右側側面にはSIMトレーとUMIDIGI独自のスマートキー。
右側側面には音量ボタンと指紋認証兼電源ボタンが存在します。
カメラユニットの出っ張りは控えめで本体の重量バランスは良好です。また、シリーズ前作の【UMIDIGI A11】で感じた側面縁の加工処理の荒っぽさは無く、とても綺麗に仕上げられている印象です。
筐体質感は間違いなく価格以上です。
保護フィルムは初期装備
初期状態で保護フィルムが貼り付けられている状態でした。しかし、硬いフィルムで指紋が付きやすく滑りも悪いため、別途ガラスフィルム等を購入し張り替えたほうがストレスなく使用することが出来ます。また、画面サイズは【UMIDIGI A13 Pro】と全く一緒なので、交換用のフィルムは互換性があります。
初期保護フィルムは本来は輸送時に傷が付かないようにすることが目的なのです。
付属カバーはカメラユニットをしっかりと保護
UMIDIGIの今までの機種に付属しているカバーはカメラユニット部が露出していて傷が付きやすい仕様でしたが、この機種の付属カバーはカメラユニットがしっかりと保護されている設計となっています。
とてもありがたい改良です!
軽量化に成功した本体重量は207g
本体重量は公称値と全く一緒の200gでした。決して軽くはありませんが、6.7インチの大画面のスマートフォンとして考えたら重すぎることもなく程よい重さと言えます。
UMIDIGI A13S のプリインストールアプリは少なめ
プリインストールアプリは非常に少なく、最低限のアプリしか入っていません。
本体容量が少ない端末のため、初期アプリでストレージが圧迫されないのはありがたい仕様です!
UMIDIGI A13S は6.7インチの大画面を備えているが輝度・解像度は低め
【UMIDIGI A13シリーズ】はすべての機種で6.7インチの大きな同じ画面を備えています。上記比較画像を見ると【Iphone12】の6.1インチの画面と並べてもとても大きいことがわかります。また画面の明るさは最大輝度が625nitの【Iphone12】と比べても暗く、【UMIDIGI A13シリーズ】はおそらく最大300~400nit程度であると思われます。
画面が大きいことで一度に見ることができる情報量が多くなります!
【UMIDIGI A13S】は画面の最大輝度が低いため、太陽光の下でははっきりと画面を認識することはできませんでした。
そして、解像度がHD画質(1650 x 720)です。FHD+あれば嬉しかったですが、価格相応の仕様となります。
解像度の違いは目を凝らしてみたいと違いが分からない(気にならない)人が多いと思います。
UMIDIGI A13S の処理能力
SoCに「UNISOC T310」を搭載しているこの端末は、AnTuTuベンチマークテストVersion9.3.9にて約15万点の点数を記録しました。点数的には2022年現在ではローエンドの性能と言わざるを得ない点数です。しかし、シリーズ前作の【UMIDIGI A11】より約50パーセントもスコアが向上しており、普段使いでは前作よりストレスを感じないレベルまで性能は向上しています。
しかし、Twitterでの画像読み込みの速度は遅く、素早いスクロールには処理が間に合わない様子が伺えます。
機種名 | 得点 | SoC | バージョン |
Xiaomi Mi11 | 778,556 | SDM 888 | 9.0.5 |
Xiaomi Mi11 Ultra | 775,320 | SDM 888 | 9.3.2 |
POCO X3 Pro | 547,118 | SDM 860 | 9.0.10 |
HONOR 50 | 515,059 | SDM 778G | 9.3.2 |
Redmi 10 | 209,927 | MT HG88 | 9.1.4 |
Blackview A100 | 209,132 | MT HP70 | 9.2.2 |
UMIDIGI A13 Pro | 201,896 | UN T610 | 9.3.8 |
Redmi 9T | 192,172 | SDM 662 | 9.0.4 |
UMIDIGI A11 Pro Max | 191,795 | MT HG80 | 9.2.9 |
UMIDIGI A11 | 108,026 | MT HG25 | 9.1.6 |
UMIDIGI A13S のバッテリー性能
バッテリーテストは「PCMark for Android」にて、画面リフレッシュレート60Hz、輝度音量共に50%固定して実施。その結果、バッテリー残量100%から20%になるまでに13時間00分かかりました。つまり0%になるまで使用を続けた場合は約16時間15分かかる計算になります。スマートフォンとしては必要十分なバッテリー性能と言えます。
機種名 | 記録時間 | バッテリー容量 |
UMIDIGI A11 Pro Max | 23時間17分 | 5,150mAh |
UMIDIGI A11 | 23時間05分 | 5,150mAh |
POCO X3 Pro | 16時間10分 | 5,160mAh |
UMIDIGI A13 Pro | 14時間57分 | 5,150mAh |
HONOR 50 | 13時間29分 | 4,300mAh |
Redmi 10 | 13時間04分 | 5,000mAh |
Blackview A100 | 8時間41分 | 4,680mAh |
UMIDIGI A13S のサウンド性能
【UMIDIGI A13S】のスピーカーはスマホ下部に一つだけ存在しているシングルスピーカーです。音質については全体的に音がこもって聞こえ立体感のない価格相応のサウンド性能と言えます。約7万円の【Pixel6】と比較すると音質の違いがはっきり分かるレベルです。この端末で音楽鑑賞をする場合はBluetoothでオーディオ機器に接続をすることが望ましいです。
UMIDIGI A13S の生態認証の精度及び速度
【UMIDIGI A13 Pro】と違いサイド指紋認証がないため、生体認証はインカメラを使用した顔認証のみとなります。認証速度は速く実用的です。
UMIDIGI A13S の写真性能
メインカメラ(16MP)
同シリーズの上位モデルである【UMIDIGI A13 Pro】よりカメラ性能はスペックダウンしていて、実際の写真の写りも解像感が低く色味も悪く、良くも悪くも初めからレトロ系のフィルターにかけたような写真が撮れます。
ウォーターマークはなぜか【UMIDIGI A13 Pro】より小さく表示されてしまいます。
超広角カメラ(8MP)
超広角カメラについては【UMIDIGI A13 Pro】と同じスペックですが、解像度は低く鮮明な写真は撮ることは出来ません。とは言え価格を考えれば及第点と言えるでしょう。
UMIDIGIの超広角カメラはいつも同じイメージセンサーで質の低い写真しか撮影できないです。今後の機種はもうワンランク上のセンサーを採用してもらいたいです。
UMIDIGI A13S の動画性能
動画についてはメインカメラでしか撮影することができず、超広角カメラは使用することができません。また、フレームレートも30fpsが最大です。実際に撮影してみたところ、手ブレ補正は効かず写真同様に解像度の低い動画となってしまいました。
UMIDIGI A13S の対応バンド及びVoLTE状況
SIMカードは物理タイプが2枚入り、1枚はmicro-SDカードとの排他的利用となっています。なお、eSIMには対応していません。
筆者の持っているSIMカードを一通り挿してみたところ、APN設定を行うだけでンテナピクトは表示されました。
参考⇒楽天(MNO)、donedone(auデータMVNO)、BIGLOBE(ドコモMVNO)、LINEMO(ソフトバンクサブブランド)
また現時点ではVoLTEは解放されていません。しかし、設定アプリを確認してみると、VoLTEスイッチはどのSIMでも表示されています。いつかアップデートでVoLTE対応される可能性はあるかもしれません。
UMIDIGI A13S はスマートキーを搭載
UMIDIGIのスマートフォンではおなじみですが、端末の画面に向かって左側面に“スマートキー”が存在し、設定アプリから3種類のショートカット操作を設定することができます。上の画像にあるように特定の操作を設定したり、アプリを開くこと様にすることも可能です。
UMIDIGI A13S は非防水
この端末は防水性能を備えていません。雨の日やお風呂での使用は十分注意しましょう。
赤外線体温計搭載の廃止
UMIDIGIでは、コロナ禍の影響を受けA9シリーズから多くのスマートフォンに赤外線体温計を搭載してきましたが、このA13シリーズから廃止しています。赤外線体温計を必要とする方は【UMDIGI A11 ProMAX】や【UMIDIGI A11】を購入するこのをおすすめします。
個人的にはスマホ側面には赤外線センサーがついていることで測定が難しく、また精度も悪かったので廃止したことは賢明な判断だと思います。
UMIDIGI A13S は技適に対応
UMIDIGIのスマートフォンは日本への展開の有無に関わらずすべての機種で技適に対応をしています。
UMIDIGI A13 Pro との違い
【UMIDIGI A13 Pro】とは、
・SoC(処理能力)の違い
・メインカメラの違い
・マクロカメラの有無
・価格の違い
が異なります。もちろんPro版の方がすべて上回っています。そのほか、ディスプレイ性能やサウンド性能は変わりありません。
UMIDIGI A13S の価格
アマゾンとアリエクスプレスで購入可能
日本アマゾンの価格
ROM64GBモデル ⇒ 定価20,990円
ROM32GBモデル ⇒ 定価18,900円
アリエクスプレスの価格
89.99ドル(約12,925円)~
※5月29日現在
UMIDIGI A13 シリーズの上位モデルの【UMIDIGI A13 Pro】も日本アマゾンで取り扱い有り!
UMIDIGI A13シリーズの上位モデルの【UMIDIGI A13 Pro】についても日本のアマゾンで取り扱いがあります。スペックや価格情報は下のリンクでご確認いただけます。
まとめ
・上質な質感と上品でおしゃれなデザイン
・大きなディスプレイサイズ(6.7インチ)
・カスタマイズ可能なスマートキー搭載
・技適に対応
・安価な価格設定
・低めの画面輝度と解像度
・低いスピーカー性能
・低スペックのカメラ性能
・手振れ補正が無い動画性能
・VoLTE非対応
・防水非対応
上記の通り「悪い点」の方が多くなってしまいましたが価格を考えれば当たり前のことで、むしろ上質な筐体の大きな画面でそこそこ使えるスマートフォンが2万円を下回る価格で、しかもアマゾンで購入できるという点はこの端末のとても大きな魅力です。シリーズ前作の【UMIDIGI A11シリーズ】より遥かに性能や質感は格段に上がっており、ローエンドスマートフォンという分野においてはこの【UMIIDGI A13シリーズ】の右にでる者はいない、そう言えるだけのスマートフォンにあると思います。ちょっとした調べ物や寝る前の動画鑑賞などに使う端末をお探しの方にとっては最高の商品です。
⇩日本未発売の【UMIDIGI A13】のスペックは下記にまとめました⇩
⇩UMIDIGIの他シリーズの新作情報はこちら⇩
⇩A11シリーズのレビュー記事はこちら⇩