UMIDIGI(ユミディジ)から3月に発売されたばかりの新機種【UMIDIGI A13 Pro】は、5月9日より日本のアマゾンでも取り扱いがスタートしました。前作A11シリーズでは最安モデルの【UMIDIGI A11S】でメーカー史上初めてUNISOC製のSoCを採用していましたが、今回のA13シリーズでは全てのモデルで同社のSoCを搭載しています。また、非接触体温計を非搭載にしたりと、少し性能面で変化していることが見受けられ、どのような完成度になっているか未知数で楽しみなシリーズであると感じています。著者は実際に【UMIDIGI A13 Pro】の実機を入手致しましたので、使用して感じたことや、前作最上位モデルの【UMIDIGI A11 Pro MAX】と比較してどこが進化しているのか等をここにレビューします。
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UMIDIGI A13 Pro のスペック
機種名 | UMIDIGI A13 Pro |
カラー | ・ギャラクシーブルー ・サングローゴールド ・スターリーブラック ※日本アマゾンでは黒は未発売 |
ストレージ | 128GB Emmc 5.1 最大256GBまでmicroSDカード対応 |
メモリ | 4GB / 6GB LPDDR4X |
サイズ | 高さ:168.0mm 幅 :75.68mm 厚さ:8.7mm 重量:207g |
ディスプレイ | 6.7インチ 液晶 アスペクト比 20.6:9 HD解像度(1650 x 720) リフレッシュレート 60Hz |
プロセッサ | UNISOC T610 |
バッテリー | 5,150mAh 充電速度:10W Type-C |
カメラ | メインカメラ 48MP (f/1.8) 動画1080p30fps 超広角カメラ 8MP (Fov 120 ° f/2.2) マクロカメラ 5MP (2.5cm f/2.4) フロントカメラ 16MP (F2.2) 動画1080p30fps |
セキュリティ | サイド指紋認証 顔認証 |
対応バンド | デュアルSIM 4G ※2枚目のSIMはSDカードと排他的利用 4G:FDD-LTE: B1 /2/3/4/5/7/8/12/13/17/18/19/ 20/26/28A/28B/66 TDD-LTE: B34/38/39/40/41 3G:WCDMA: B1/2/4/5/6/8 2G:GSM: B2 / B3 / B5 / B8 |
Wi-Fi | 2.4GHz/5GHz、ieee802.11 a/b/g/n/ac |
Bluetooth | 5.0 |
ナビゲーション | GPS、Glonass、Galileo、Beidou |
センサー | 側面指紋センサー、近接センサー、 環境光センサー、ジャイロスコープ、 電子コンパス |
防水規格 | なし |
OS | Android 11 |
その他 | 3.5mmオーディオジャック カスタムショートカットキー AGマットガラス+メタルフレーム FMラジオ 技適認証済み |
⇩過去に【UMIDIGI A13 Pro】について取り扱った記事はこちら⇩
UMIDIGI A13 Pro のボディの素材変更で軽量化を実現したボディ
開封・梱包品の紹介
パッケージはいつもの黄色い箱。機種名は記載せず、メーカー内すべての機種でこの化粧箱を共通して使用し、コストダウンを図っています。
この様なコストダウンはUMIDIGI最大の魅力である「価格の安さ」を実現するための企業努力なのです。
内容物はスマートフォン本体と専用のスマホカバー、10WのACアダプター、タイプA toCのUSBケーブル、SIMピン、ユーザーガイドとなっています。
本体外観の紹介
今回筆者はスターリーブラックを購入しました。背面はAGガラス、側面はメタル素材となっているようですが少しだけプラスティック感があります。しかし質感としては安っぽさは感じず上質な印象です。また、背面と側面は共に仕上がりは良く上品でとてもおしゃれなデザインとなっています。
※【UMIDIGI A13 Pro】に関しては、日本アマゾンでスターリーブラックの取り扱いがないため、このカラーが欲しい方は中国ECサイト(アリエクスプレス)で購入するか、アマゾンでランクが下の【UMIDIGI A13S】を購入する必要があります。
従来の【UMIDIGI Aシリーズ】はガラス背面のメタルフレームでただ高級感を演出しているだけでしたが、今作では素材を変え上品さと軽さを優先しているようです。
カメラユニットはシンプルにコンパクトにまとまっています。ユニット内部は背面と同じ素材・同じカラーで、カメラユニットを強調をしがちな昨今のスマホとは違う発想でデザインされています。
流行りを盛り込みまくるUMIDIGIとしては珍しい選択ではないでしょうか。
本体上部は3.5mmイヤホンジャックとマイクがあります。
本体下部はスピーカーとType-CのUSBポートとマイク。
背面向かって右側側面にはSIMトレーとUMIDIGI独自のスマートキー。
右側側面には音量ボタンと指紋認証兼電源ボタンが存在します。
カメラユニットの出っ張りは控えめで本体の重量バランスは良好です。また、シリーズ前作の【UMIDIGI A11 Pro MAX】で感じた側面縁の加工処理の荒っぽさは無く、とても綺麗に仕上げられている印象です。
保護フィルムは初期装備
初期状態で保護フィルムが貼り付けられている状態でした。しかし、硬いフィルムで指紋が付きやすく滑りも悪いため、別途ガラスフィルム等を購入し張り替えたほうがストレスなく使用することが出来ます。
初期保護フィルムは本来は輸送時に傷が付かないようにすることが目的なのです。
付属カバーはカメラユニットをしっかりと保護
UMIDIGIの今までの機種に付属しているカバーはカメラユニット部が露出していて傷が付きやすい仕様でしたが、この機種の付属カバーはカメラユニットがしっかりと保護されている設計となっています。
とてもありがたい改良です!
軽量化に成功した本体重量は207g
重量は公称値とほぼ同じ206gという結果でした。シリーズ前作の【UMIDIGI A11 Pro MAX】では見た目の良さを先行し過ぎてしまい225gと重すぎる端末でしたが、今作は約20gの減量を果たし軽くはないけど重くもない、程よい重量の端末となりました。
UMIDIGI A13 Pro のプリインストールアプリは少なめ
プリインストールアプリは非常に少なく、最低限のアプリしか入っていません。
UMIDIGI A13 Pro は6.7インチの大画面を備えているが輝度・解像度は低め
【UMIDIGI A13シリーズ】はすべての機種で6.7インチの大きな画面を備えています。前作の【UMIDIGI A11 ProMAX】から僅かにサイズダウンしていますが、それでも【Iphone12】の6.1インチの画面と並べるととても大きいことがわかります。また画面の明るさは最大輝度が625nitの【Iphone12】と比べても暗いことが分かり、【UMIDIGI A13シリーズ】はおそらく最大300~400nit程度であると思われます。
画面が大きいことで一度に見ることができる情報量が多くなります!
【UMIDIGI A13 Pro】は画面の最大輝度が低いため、太陽光の下でははっきりと画面を認識することはできませんでした。
そして、解像度がHD画質(1650 x 720)とシリーズ前作【UMIDIGI A11 ProMAX】のFHD+からスペックダウンしていることは残念なポイントです。
解像度の違いは目を凝らしてみたいと違いが分からない(気にならない)人が多いと思います。
UMIDIGI A13 Pro の処理能力
SoCに「UNISOC T610」を搭載しているこの端末は、AnTuTuベンチマークテストVersion9.3.8にて約20万点台の点数を記録しました。点数的には2022年現在ではローエンドの性能と言わざるを得ない点数です。
しかし、肝心なのはその使用感です。実際に触ってみたところ、重たいゲーム等はまともに動きませんが、TwitterやYouTubeやブラウジングでは非常に快適で力強い挙動をしてくれました。ゲームをしない人にとっては日常使いをする分には全く問題ない性能を備えていると言えます。
機種名 | 得点 | SoC | バージョン |
Xiaomi Mi11 | 778,556 | SDM888 | 9.0.5 |
Xiaomi Mi11 Ultra | 775,320 | SDM888 | 9.3.2 |
POCO X3 Pro | 547,118 | SDM860 | 9.0.10 |
HONOR 50 | 515,059 | SDM778G | 9.3.2 |
Redmi 10 | 209,927 | MT HG88 | 9.1.4 |
Blackview A100 | 209,132 | MT HP70 | 9.2.2 |
Redmi 9T | 192,172 | SDM662 | 9.0.4 |
UMIDIGI A11 Pro Max | 191,795 | MT HG80 | 9.2.9 |
UMIDIGI A11 | 108,026 | MT HG25 | 9.1.6 |
UMIDIGI A13 Pro のバッテリー性能
バッテリーテストは「PCMark for Android」にて、画面リフレッシュレート60Hz、輝度音量共に50%固定して実施。その結果、バッテリー残量100%から20%になるまでに11時間58分かかりました。つまり0%になるまで使用を続けた場合は約14時間57分かかる計算になります。必要十分ではあるものの、容量の同じシリーズ前作の【UMIDIGI A11 ProMAX】より劣る内容となったのはおそらくSoCのメーカーの違いによるものと思われます。
機種名 | 記録時間 | バッテリー容量 |
UMIDIGI A11 Pro Max | 23時間17分 | 5,150mAh |
UMIDIGI A11 | 23時間05分 | 5,150mAh |
POCO X3 Pro | 16時間10分 | 5,160mAh |
HONOR 50 | 13時間29分 | 4,300mAh |
Redmi 10 | 13時間04分 | 5,000mAh |
Blackview A100 | 8時間41分 | 4,680mAh |
UMIDIGI A13 Pro のサウンド性能
スピーカー性能はお世辞にも良いとは言えません。端末のスピーカーでは良質な音楽鑑賞は不可能です。
UMIDIGI A13 Pro の生態認証の精度及び速度
生体認証の速度は指紋及び顔両方でまずまずの速度があります。もちろんハイエンド端末と比較してしまうと見劣りしてしまいますが、ストレスなく使用できるレベルにはあると言えるでしょう。
特にサイド指紋認証は指を添えるだけで爆速で認証してくれます。
UMIDIGI A13 Pro の写真性能
メインカメラ(48MP)
メインカメラの写真に関してのみを言えば、端末の価格に対して及第点かそれ以上の写真が撮れていると言えます。若干影の部分が黒つぶれしている箇所がありますが、木々や花は色鮮やかに写り、細かいデティールもそこそこ捉えつつボケ感もそこそこ表現できて、まずまずな仕上がりです。
※カメラの設定はほとんど英語の状態で翻訳されておらず、で非常に使いずらいです。
超広角カメラ(8MP)
超広角カメラは画角が広く、とてもダイナミックな写真を撮影することができますが、メインカメラと比べると色の鮮やかさがなくよく見ると解像度が低く荒っぽい写真となってしまいました。
UMIDIGIの超広角カメラはいつも同じイメージセンサーで質の低い写真しか撮影できないです。今後の機種はもうワンランク上のセンサーを採用してもらいたいです。
マクロカメラ(5MP)
マクロカメラは色味がおかしい写真になってしまいました。
UMIDIGI A13 Pro の動画性能
動画についてはメインカメラでのみ撮影することしかできず、超広角カメラは使用することができません。また、フレームレートも30fpsが最大です。実際に撮影してみたところ、手ブレ補正は効かずピントもよく迷子になってしまい非常に使いかったです。しかし写真同様に発色が良く細かい部分もしっかり表現できているようで、固定カメラとして使用する分には実用性がありそうです。
UMIDIGI A13 Pro の対応バンド及びVoLTE状況
SIMカードは物理タイプが2枚入り、1枚はmicro-SDカードとの排他的利用となっています。なお、eSIMには対応していません。
筆者の持っているSIMカードを一通り挿してみたところ、特に設定をすることなくアンテナピクトは表示されました。
参考⇒楽天(MNO)、donedone(auデータMVNO)、BIGLOBE(ドコモMVNO)、LINEMO(ソフトバンクサブブランド)
しかし、VoLTEに関してはdonedone(auデータMVNO)でしか表示されない状況です。
設定アプリを確認してみると、VoLTEスイッチはどのSIMでも表示されています。いつかアップデートでVoLTE対応される可能性はあります。
UMIDIGI A13 Pro はスマートキーを搭載
UMIDIGIのスマートフォンではおなじみですが、端末の画面に向かって左側面に“スマートキー”が存在し、設定アプリから3種類のショートカット操作を設定することができます。上の画像にあるように特定の操作を設定したり、アプリを開くこと様にすることも可能です。
UMIDIGI A13 Pro は非防水
この端末は防水性能を備えていません。雨の日やお風呂での使用は十分注意しましょう。
赤外線体温計搭載の廃止
UMIDIGIでは、コロナ禍の影響を受けA9シリーズから多くのスマートフォンに赤外線体温計を搭載してきましたが、このA13シリーズから廃止しています。赤外線体温計を必要とする方はUMDIGI A11 ProMAXを購入するこのをおすすめします。
個人的にはスマホ側面には赤外線センサーがついていて測定が難しく、また精度も悪かったので廃止したことは賢明な判断だと思います。
UMIDIGI A13 Pro は技適に対応
UMIDIGIのスマートフォンは日本への展開の有無に関わらずすべての機種で技適に対応をしています。
UMIDIGI A13 Pro の価格
アマゾンとアリエクスプレスで購入可能
アマゾンの価格
⇒ 27,900円(RAM 6GB)
25,900円(RAM 4GB)
アリエクスプレスの価格
⇒ 約22,745円(RAM 6GB)
約19,901円(RAM 4GB)
※2022年5月21日現在
UMIDIGI A13 シリーズの最安モデルの【UMIDIGI A13S】も日本アマゾンで取り扱い有り!
UMIDIGI A13シリーズの下位モデルの【UMIDIGI A13S】についても日本のアマゾンで取り扱いがあります。スペックや価格情報は下のリンクでご確認いただけます。
まとめ
・上質な質感と上品でおしゃれなデザイン
・大きなディスプレイサイズ(6.7インチ)
・ブラウジングではそこそこ快適な処理性能
・綺麗な写真が撮れるメインカメラ
・カスタマイズ可能なスマートキー搭載
・技適に対応
・安価な価格設定
・低めの画面輝度と解像度
・低いスピーカー性能
・メイン以外のカメラが低スペック
・手振れ補正が無い動画性能
・VoLTE非対応(例外有り)
・防水非対応
端末筐体が前作より素材を変えたことにより軽量化に成功し持ちやすくなり、加えて上質な質感で上品なデザイン、そこそこの処理性能を備えているので個人的には満足な買い物となりました。しかし、日本アマゾンで取り扱いがある以上SIMカードを挿しただけでVoLTE通信が可能になる仕様であるべきだと思いますが、現状非対応な点は残念でなりません。今後のメーカーの対応に期待したいです。
⇩日本未発売の【UMIDIGI A13】のスペックは下記にまとめました⇩
⇩UMIDIGIの他シリーズの新作情報はこちら⇩
⇩A11シリーズのレビュー記事はこちら⇩