HONORはHUAWEIから独立してスマートフォンにGMS(グーグルモバイルサービス)を搭載できるようになりました。この【HONOR 50】のグローバル版はGMSを搭載していることで話題となり、今後のHONORの躍進を感じさせる端末となりました。今回私はCN版(中国版)を入手しました。このCN版にはGMSは非搭載ですが、HUAWEIの技術を継承していて非常に質の高さを体感することが出来ましたので、ここにレビューをしていきたいと思います。
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HONOR 50 のスペック
HONOR 50 | |
カラー | ・フロストクリスタル ・エメラルドグリーン ・ミッドナイトブラック ・倫理規定(CN版限定色) |
ストレージ | 128GB / 128GB / 256GB |
メモリ | 6GB / 8GB / 8GB |
サイズ | 高さ:159.96mm 幅 :73.76mm 厚さ:7.78mm 重量:175g |
ディスプレイ | 6.57インチ OLED 解像度FHD+(2340x1080) 画面占有率 89.7% 画像密度 392ppi アスペクト比 19.5 : 9 リフレッシュレート 120Hz タッチサンプリングレート 300Hz 色深度 10億7000万色 |
プロセッサ | Snapdragon778G |
バッテリー | 4,300mAh 充電速度:66W HONOR SuperCharge Type-C |
カメラ | メインカメラ 108MP (f/1.9) 1 /1.52インチセンサー EIS , オートフォーカス , デジタルズーム 動画4K30fps , 1080p60fps 超広角カメラ 8MP (Fov 120 ° f/2.2) マクロカメラ 2MP (4cm f/2.4) 深度測定用カメラ 2MP (f/2.4) フロントカメラ 32MP (F2.2) 動画1080p60fps |
セキュリティ | 画面内指紋認証 顔認証 |
対応バンド | デュアルSIM 5G NR:n1 / n3 / n7 / n28 / n38 / n40 / n41 / n77 / n78 4G FDD LTE:バンド1/2/3/4/5/7/8/12/17/18/19/20/26/28/66 4G TDD LTE:バンド34/38/39/40/41 3G WCDMA:バンド1/2/4/5/6/8/19 2G GSM:バンド2/3/5/8 |
Wi-Fi | 2.4GHz/5GHz、802.11a / b / g / n / ac / ax デュアル接続可能 Wi-Fi 6 |
Bluetooth | 5.2 BLE、SBC、AAC、LDAC、aptX、aptXHD |
ナビゲーション | GPS、AGPS、Glonass、BeiDou、Galileo、QZSS |
センサー | 周囲光センサー、重力センサー、 近接センサー、指紋センサー、 電子コンパス、ジャイロスコープ |
防水規格 | なし |
OS | Magic UI 4.2 (Android 11) |
その他 | NFC |
特徴的なカメラもジールを備えた高級感漂うデザイン
開封・梱包品の紹介
外箱は全体的にシンプルです。
アリエクスプレスで購入したので、ぼこぼこな状態で届きました。
内容物はTPUカバー、充電アダプタ、ケーブル、SIMピン、説明書関係です。
充電アダプタは66Wの急速充電に対応しています。実際の充電速度については後述します。
本体外観の紹介
今回購入したのが、CN版限定のカラーで「HONOR」のロゴが全面的にちりばめられており、ホログラム加工されている為、見る角度によって色味が変わって見えます。また、素材はAGガラスで指紋が付きにくくサラサラした手触りになっています。
カメラモジュールは、HUAWEI P50シリーズやNova 9シリーズと似た見た目をしています。兄弟機の様な扱いであると思われます。
上部側面にはマイク穴が存在しています。2つ黒い点が見えますが、うち一つは不明です。
IR ブラスターは非搭載です。
下部にはスピーカー穴、typeC充電ポート、マイク穴、SIMトレーがあります。
画面に向かって右側面には上から音量ボタンと電源ボタンが存在します。カメラモジュールのでっぱりはそれなりにあります。
画面及び背面はエッジ加工されていて、非常に手になじみ持ちやすい設計をしています。また、画面保護フィルムは初期状態で高品質なものが装着されています。
IR ブラスターは非搭載です。
高級感がやばいです。
センターパンチホールカメラで、ベゼルは極細です。そして、受話口が埋め込まれた状態になっていてとてもすっきりした印象を受けます。
重量
初期保護フィルムを張った状態なので公称値より僅かに重くなっていますが、近年のスマホの大型重量化時代の中ではとても軽い仕様となっており、手の小さい人でも大変持ちやすくなっています。
厚みも薄くて好印象!
発色の良いリフレッシュレート120Hzの有機ELディスプレイを搭載
解像度は価格帯を考えると普通(FHD+)ですが、10憶色を表現できるとても繊細なで明るい有機ELディスプレイを備えており、うっとりと見惚れてしまう様なきれいな映像体験を体感することが出来ます。
上手く言葉で表現できませんが、明るさからも色味からも「優しさ」を感じます。繊細でとても綺麗です。
必要十分の処理能力
SoCに「Snapdragon778G」を搭載しているこの端末は、AnTuTuベンチマークテストVersion9にて約51万点台の点数を記録しました。点数だけ見ると3世代前のハイエンドSoCのSnapdragon855に匹敵する処理能力を誇り、普段使いにおいては必要十分の能力を持っていると言えます。画面のリフレッシュレートが120Hzありますが、ブラウジングでは引っかかったりすることはなくストレスを感じる場面はありませんでした。
機種名 | 得点 | SoC | バージョン |
Xiaomi Mi11 | 778,556 | SDM888 | 9.0.5 |
POCO X3 Pro | 547,118 | SDM860 | 9.0.10 |
Redmi 10 | 209,927 | MT HG88 | 9.1.4 |
Blackview A100 | 209,132 | MT HP70 | 9.2.2 |
Redmi 9T | 192,172 | SDM662 | 9.0.4 |
UMIDIGI A11 Pro Max | 191,795 | MT HG80 | 9.2.9 |
UMIDIGI A11 | 108,026 | MT HG25 | 9.1.6 |
一日普通に使用しても無くなることのないバッテリー性能
バッテリーテストは「PCMark for Android」にて、画面リフレッシュレート120Hz、輝度音量共に50%固定して実施。バッテリー残量100%から20%になるまでに10時間48分かかりました。つまり0%になるまでは13時間29分かかる計算になります。バッテリー性能としては多くもなく少なくもなく、一般的な能力であると言えます。
機種名 | 記録時間 | バッテリー容量 |
UMIDIGI A11 Pro Max | 23時間17分 | 5,150mAh |
UMIDIGI A11 | 23時間05分 | 5,150mAh |
POCO X3 Pro | 16時間10分 | 5,160mAh |
Redmi 10 | 13時間04分 | 5,000mAh |
Blackview A100 | 8時間41分 | 4,680mAh |
充電性能
66Wの急速充電に対応しており、20分で70%、45分で100%の充電が可能です。独自の充電技術には熱の発生を抑えてバッテリーの寿命を延ばす設計が施されています。なお、無線充電は非対応です。
カメラ性能
メインカメラ
HUAWEIから分社化したメーカーということで、メインカメラは抜群に綺麗な写真を撮影することが出来ます。XiaomiやOPPOの様にがっつり補正をかけてごまかしているような小細工もしておらず、自然な写りなのに魅力的な写真を簡単に撮ることが出来てしまいます。さすがです。
ズーム性能
望遠カメラを持っていない当機種は、メインカメラにて望遠撮影を行います。10倍にもなるとやはり粗さが目立ってしまいました。
暗所の撮影は夜景モードを使用することで十分綺麗な写真を撮ることが出来ました。色味も失うことなくノイズ少なめな繊細な写真となりますので、メインカメラはシーンを問わずハイレベルな性能を発揮してくれます。
超広角カメラ
超広角カメラはそもそも8MPと解像度の低いイメージセンサーを使用していることもあり、明るいシーンにおいても木々の枝や葉などの細かいディテールをうまく捉えることが出来ていない様に見えます。砂浜や砂利なんかも荒っぽく映っているのが写真からわかると思います。
超広角カメラは暗所の撮影もメインカメラと比べると見劣りしてしまうため、実用的ではありません。
マクロカメラ
マクロカメラについても良いセンサーを使用しているわけではなく、実用的でもなければ遊びの撮影ができるわけでもありません。おまけと思いましょう。
上手く言葉使えません。使いません。
動画性能
メインカメラでの最高画質設定は4K30fpsです。しっかりと手振れ補正も効いてとても綺麗に撮影をすることが出来るので、かなり実用的と言えるでしょう。
対応バンド
グローバル版のバンドは幅広く対応していますが、残念ながらVoLTEには対応しておらずahamoや楽天といったVoLTEを必要とする通信は使用できません。
価格
グローバル版はヨーロッパからの輸入が必要です。送料や輸入消費税を抜かすと約5万円で購入することが出来るようです。
アリエクスプレスや京東でも購入できますが、これらはCN版となりますので仕様が異なります。特にGMSは非搭載ですので要注意です。アリエクスプレスでは約5万円で購入することが出来ます。
まとめ
私が購入したころはまだ6万円を超える価格設定であったため、輸入税や送料を加味するといくら品質が高くてもコストパフォーマンスはとても悪い端末に思ってしまいました。また、グローバル版の販路も少なく中国ECサイト等で容易に買えるわけでは無いため、購入者は少なかったと思われます。しかし、HUAWEIの意思を継ぐメーカーがようやくGMSを搭載できたということは大きな進歩で、今後発売される機種が非常に注目されていることも、少しずつ同社の世界でのシェアが伸びていることも事実です。近い未来、かつてのHUAWEIの様に世界的に人気となり業界を牽引していく大企業に変貌を遂げるかもしれません。HONORから目が離せません。注目です。