中国のイヤホン専用メーカー「SOUNDPEATS(サウンドピーツ)」が展開するTWS人気シリーズの一つに「Miniシリーズ」が存在します。このシリーズは、ハイレゾ相当の音質を実現した【SOUNDPEATS Mini Pro HS】、低価格ながらANC(アクティブノイズキャンセリング)を搭載した【SOUNDPEATS Mini Pro】、そして最安ローエンドモデルの【SOUNDPEATS Mini】の3種類あり、全て1万円を下回る価格設定で販売されています。中でも最上位モデルにあたる【SOUNDPEATS Mini Pro HS】は2022年12月に発売されたばかりの新商品で、低価格ながらLDACコーデックに対応しハイレゾ相当の音質を実現した高コスパ商品となります。
筆者はこの「Miniシリーズ」全種類を購入をしています。お気に入りです!
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SOUNDPEATS Mini Pro HS のスペック
機種名 | SOUNDPEATS Mini Pro HS |
色 | ・ブラック |
寸法・重量 | イヤホン重量 :約4.97g(片側) ケースサイズ :60.0×48.0×22.5mm ケース重量 :約37.5g(イヤホン含む) |
チップセット | ? |
ドライバーサイズ | 10mm バイオセルロース製の振動板 |
対応コーデック | AAC,SBC,LDAC |
Bluetooth | バージョン 5.2 通信範囲:10m |
バッテリー | バッテリー容量:300mAh(ケース) 45mAh×2(イヤホン) 最大再生時間:約8時間(ANC OFF) 約6時間(ANC ON) 約27時間(ANC OFF , ケース込み) 約21時間(ANC ON , ケース込み) |
充電仕様 | 充電時間:約1.5時間 充電ポート:USB Type C |
アクティブノイズキャンセリング | 最大40dBノイズキャンセリング |
防水規格 | IPX5 |
その他 | カナル型 通話用内蔵マイク:高感度MEMSマイク*2(片側) 通話時cVcノイズキャンセリング タッチコントロール 専用アプリ対応 技適マーク取得済み |
SOUNDPEATS Mini Pro HS の外観をチェック
開封〜パッケージの紹介
SOUNDPEATSでは毎度おなじみの正方形の化粧箱となっていますが、今回の商品はメーカーとしてはハイエンドモデルとなる為か、全面的に輝いている特殊な加工を施しており高級感が漂っています。
「HS」とは何の略?ハイレゾサウンド??
パッケージにはLDACマークや技適認証マークを確認
化粧箱裏側にはLDAC対応のマークを大きく表示しています。
そして化粧箱の側面には各種認証マークが印刷されており、その中には技適認証済みのマークを確認することができます。
ハイレゾ対応のマークを見ると、なんだか興奮してきませんか?
内容物の紹介
本体の他には交換用のイヤーピース(サイズ:S/M/L 各1ペア)と、充電用のタイプCケーブル、そして取扱説明書が同梱されています。取扱説明書にはもちろんのこと日本語による記載があります。
低価格のイヤホンながら、良心的な付属品であると思います。
本体外観の紹介
本体カラーは黒のみです。充電ケースの正面には「SOUNDPEATS」と文字が刻まれており、蓋の境目には薄灰色のラインが引かれている、Miniシリーズ共通のデザインとです。また、表面には金粉をまぶしたように、ところどころ大きさの異なる金色の粒が埋め込まれており、非常に特徴的でおしゃれなデザインとなっています。
めちゃくちゃかっこいいです。
充電ケース背面にはUSB Type-C端子の充電口を備えます。
Miniシリーズ共通の場所ですが、この場所は少し使いずらいです。
また、素材はプラスティックでつくられており、表面はサラサラと下加工が施されていて指紋がつきにくい設計となっています。
艶消しブラックのイヤホン本体の正面には大きくメーカーロゴを金色で表示しています。質感や色味、全ての点において高級感を感じることが出来ます。
しかし、充電ケースの内側は、プラスティック無加工で安っぽさを感じてしまいます。また、イヤホンは充電ケース本体に磁気でき吸着する様に収納をすることが出来ます。
画像だとわかりずらいですが、イヤホン正面上部にマイク穴が一つ、
そして裏面にもう一つ確認することが出来ました。
装着イメージ
人間工学に基づいた設計により快適な装着実現しています。
イヤホン・充電ケース共にLEDランプを備えている
イヤホン本体及び充電ケースには共にLEDインジケーターを備えています。イヤホン本体は通常時は白、充電残量が低下している場合や充電中は赤色に点灯します。また、点滅時は未ペアリング状態であることを示しています。一方で充電ケースは3色に光り、充電ケースの充電残量が10%未満で赤、50%未満で黄、50%以上で緑に点灯します。
状態が一目でわかるのはイイね!
SOUNDPEATS Mini Pro HS はその名の通り超小型サイズ
ポケットに入れて持ち運べるとても小さなサイズ感
充電ケースはズボンやカバンのポケットにすっぽり収まってしまうほど超小型で角が無い設計となっています。当ブログにて紹介してきたTWSの中も最小クラスで、持ち運んでいる途中でなくしてしまうか心配になってしまうほどです。
筆者は100円ショップで購入した小さなポーチに入れて持ち運んでいます。
イヤホン本体についても、大きなドライバやANC(アクティブノイズキャンセリング)機能を搭載していながら非常にコンパクトにまとまっている印象です。
イヤホンは一般的な重量感
イヤホン単体での重量は約5グラム。軽いイヤホンだと4グラム程度のものも存在するので、超軽量とは言い難い重量です。
あくまで普通の重量です。けっして重くはありません。
イヤホンを含めた総重量についても超軽量級と言えます。
SOUNDPEATS Mini Pro HS の接続について
接続方法は一般的で非常に簡単
接続方法については一般的なTWSと同じ。充電ケースの蓋を開けてイヤホン本体を取り出すことで接続待機状態となります。この状態のまま接続したい機器側で設定を行うことでペアリングが完了となります。もちろん、一度でもペアリングした機器とは今後、充電ケースを開けてイヤホンを取り出した時点で即接続状態となります。
Bluetooth5.2による安定した接続を実現
干渉防止機能の大幅な向上と、より安定した接続が可能なBluetoothバージョン5.2を搭載しています。
SOUNDPEATS Mini Pro HS はハイレゾサウンドに対応
LDAC接続によるハイレゾサウンドの再生を実現
本機はLDACコーデックによるハイレゾサウンドの再生に対応しています。
※ハイレゾを実際に体験するにはイヤホンだけでなく、再生する曲はハイレゾ音源で、再生するプレーヤーもLDACコーデックの出力に対応している必要があります。
iPhoneの場合は一般的なACC接続となります。
LDACコーデックとは
LDACとは一般的なSBCコーデックの約三倍にあたる最大990kbps(1秒間に990キロバイト)の情報量を伝送でき、96kHz/24bitまでの音質伝送を実現しています。このことにより情報量の多いハイレゾ音源を再生可能となり、人間の可聴域をこた最大20Hz~40kHzという広い再生音域をカバーするため、より原曲に近い高音質な音楽を堪能することができます。
バイオセルロース製の10mm振動板を採用
本機は植物由来のバイオセルロース性の振動版を採用し、ナチュラルで繊細な音楽を再生することができます。また10mmの大型ドライバーを搭載しており、厚みのある低域、立体感のある中域、解像度の高い高域と、バランスの良い音質を実現します。
実際に聞いた感じとしては、力強い低音を感じますがそこにくどさはなく、同時にクリアな高域でバランスの良い音楽を楽しむことができました。まるで1万円以下で購入できるTWSとは思えない、多くの人が満足できる性能を備えていると言えます。
より安く、いい音を聞くTWSの最適解なのではないでしょうか。
SOUNDPEATS Mini Pro HS はANC(アクティブノイズキャンセリング)搭載
最大40dBのノイズキャンセリング機能を搭載しており、一般的なTWSの35dbノイキャンよりさらに強力な性能を備えています。機能をオンにすることで瞬時に静寂に包まれて音楽鑑賞に集中できる環境を作り出してくれます。
SOUNDPEATS Mini Pro HS は通話ノイズキャンセリングも優秀
新たな通話ノイズキャンセリング技術「ENCノイズリダクション」採用することで、環境騒音を最大90%まで抑制、自分の声を相手に聞き取りやすい状態にすることで、快適に会話出来るようになります。
イヤホン本体に片側につき3基搭載したマイクのうち2基をANC用、1基を音声通話専用とすることで、アクティブノイズキャンセリングの性能を高めるとともに、ENCノイズキャンセリングの効果向上を追求しています。
SOUNDPEATS Mini Pro HS は低遅延ゲームモードを搭載
本機は映像と音声のズレをほぼ感じない、低遅延のゲームモードを搭載しています。音楽ゲームやシューティングゲームをプレイする人にはお勧めのモードとなります。なお、低遅延モードで通信距離が短くなるので、音楽を聴くときには、低遅延モードをオフにすることが推奨です。
SOUNDPEATS Mini Pro HS はタッチによる操作が豊富
電源オン | ・イヤホンをケースから取り出す ・イヤホンを1.5秒ロングタッチ |
電源オフ | ・イヤホンをケースに戻す ・イヤホンを10秒ロングタッチ |
再生 / 一時停止 | イヤホンを2回タッチ |
音量を上げる | 右のイヤホンを1回タッチ |
音量を下げる | 左のイヤホンを1回タッチ |
次の曲 | 右のイヤホンを1.5秒ロングタッチ |
電話を受ける / 切る | イヤホンを2回タッチ |
着信拒否 | イヤホンを1.5秒ロングタッチ |
通話切換 | イヤホンを2秒ロングタッチ |
ペアリングモードへ変更 | イヤホンを6秒ロングタッチ |
SIri / Googleアシスタント | イヤホンを3回タッチ |
ゲームモード切替 | 左のイヤホンを3回タッチ |
ANC/ノーマルモード/外音取り込みモード切替 | 左のイヤホンを1.5秒ロングタッチ |
イヤホンタッチセンサーによる操作の種類も豊富にあり、覚えて利用することで非常に快適に音楽鑑賞を楽しむことが出来ます。
SOUNDPEATS Mini Pro HS は専用アプリに対応
AndroidとiOSどちらも公式アプリに対応しており、ソフトウェアのアップデートやイコライザの変更をすることができます。
SOUNDPEATS
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専用アプリに弱いSOUNDPEATSですが、本機はしっかりと専用アプリに対応し、しっかりと機能することを確認しました。
SOUNDPEATS Mini Pro HS は必要十分なバッテリー性能を備える
スペック上、充電ケース込みで最大27時間の再生可能となり、必要十分なバッテリー容量を備えていると言えます。また、イヤホン単体では最大約8時間再生することが可能です。
SOUNDPEATS Mini Pro HS はIPX5の防水規格に対応
IPX5 : あらゆる方向からの噴流水による有害な影響がない。防逆流形。
本機はイヤホンのみではありますが、防水規格『IPX5』に対応しています。汗をかくランニング等運動中も安心して使用することができます。
SOUNDPEATS Mini Pro HS のその他の性能について
あると嬉しい「付加価値」は少なめ
比較的に安いTWSということで、あると嬉しい下記3点の付加価値的機能の搭載はありません。具体的には下記機能です。
・ワイヤレス充電
・デュアルデバイス同時接続
・インイヤー検出
あると便利な機能ではありますが、それぞれを搭載することで1万円以下の価格は実現しないでしょう。
【SOUNDPEATS Mini シリーズ】の比較
最上位機種【SOUNDPEATS Mini Pro HS】の高級感が凄い
シリーズ最上位機種の【SOUNDPEATS Mini Pro HS】はそのパッケージから明らかに高級感を感じます。パッケージからしっかりと差別化を図っていることが伺えます。
上:Mini Pro HS 左下:Mini Pro 右下:Mini
充電ケースについてはサイズやデザインは全く同じです。
中:Mini Pro HS 左:Mini Pro 右:Mini
ふたを開けた状態の見た目も全く同じです。
さらには、イヤホン本体もぱっと見は同一のように見えます。
よく見ると厚みや形状が違うことが分かります。
Xiaomiは同一シリーズでもPro、無印、liteすべて形状が違うのですが、SOUNDPEATSについては見た目全く同一で、スペックのみ変えてシリーズ展開しています。
スペック的にはコーデックとバッテリーとANCのみ進化
Mini Pro HS | Mini Pro | Mini | |
寸法・重量 | イヤホン重量 :約4.97g(片側) ケースサイズ :60.0×48.0×22.5mm ケース重量 :約37.5g(イヤホン含む) | イヤホン重量 :4.97g(片側) ケースサイズ :60×24×45 mm ケース重量 :37.5g(イヤホン含む) | イヤホン重量 :約4.2g(片側) ケースサイズ :56.9×41.7×25.0mm ケース重量 :約32.6g(イヤホン含む) |
ドライバーサイズ | 10mm バイオセルロース製の振動板 | 10mmダイナミックドライバー オセルロース製の振動板採用 | 6mm |
対応コーデック | AAC,SBC,LDAC | aptX-Adaptive,aptX AAC,SBC | SBC, AAC |
Bluetooth | バージョン 5.2 通信範囲:10m | バージョン 5.2 通信範囲:10m | バージョン 5.2 通信範囲:10m |
バッテリー | バッテリー容量:300mAh(ケース) 45mAh×2(イヤホン) 最大再生時間:約8時間 | バッテリー容量:300mAh(ケース) 45mAh×2(イヤホン) 最大再生時間:約5時間 | バッテリー容量:400mAh(ケース) 40mAh×2(イヤホン) 最大再生時間:約7時間 |
アクティブノイズキャンセリング | 最大40dB | 最大35db | - |
防水規格 | IPX5 | IPX5 | IPX5 |
価格(Amazon定価) | 7,980円 | 6,680円 | 4,580円 |
スペックを並べてみると大きな変化点はコーデックとアクティブノイズキャンセリングが進化していることが分かります。
とはいえ、LDAC・40dbANC対応のこのTWSが8,000円以下で買えるのは、とても安いです。
⇩SOUNDPEATS Mini の実機レビュー記事はこちら⇩
⇩SOUNDPEATS Mini Pro の実機レビュー記事はこちら⇩
SOUNDPEATSではLDAC対応のラインナップを拡充中
今回紹介した機種はカナル型となりますが、SOUNDPEATSでは最近他の形状のLDAC対応製品も販売中です。
CAPSULE3 PROについては別途レビュー予定です。
SOUNDPEATS Mini Pro HS の価格
アマゾン定価
⇒ 7,980円(1年保証付き)
まとめ
・小型軽量ボディ
・ハイレゾサウンドの再生を実現
・最大40dbのアクティブノイズキャンセリング対応
・豊富なタッチ操作
・IPX5の防水規格対応
・長時間駆動バッテリー搭載
・専用アプリの対応
・安心の1年保証付き
・安価な価格設定(定価7,980円)
・ワイヤレス充電非対応
・デュアルデバイス同時接続非対応
・インイヤー検出非対応
見た目のデザインについては下位機種と変わりないのですが、高級感は割増しになっていて、安い機種でありながら所有欲を満たしてくれる製品となりました。また、TWSにとって肝心な音質面ですが、もちろんLDACに対応することでとても上質なサウンドの再生を実現しており、加えて精度の高い40dbのANCを有していて、とても8,000円のTWSとは思えない体験を与えてくれる高コスパTWSであると言えます。もちろん付加価値的な弱点はありますが、直接的に音質に影響する部分ではないので、安く良い音質の製品を極めた商品なのではないでしょうか。